検察の証拠捏造疑惑にまで発展し、起訴された村木元局長の無罪が確定した厚労省郵便不正事件。この事件では検察のストーリーに合わせた取調べ、調書作成が行われ、さらには取調べ内容に合うように証拠物のフロッピーディスクを改ざんした現職の特捜検事が逮捕されるという事態にまで至った。まさに「冤罪はこうしてつくられる」という図式が私たちの前に明らかになった。

 一方で報道機関も冤罪を助長した印象はぬぐえない。村木元局長の無罪判決を大きく伝え、FD捏造問題をスクープしたのは報道だが、一方で逮捕当初は元局長にかけられた疑惑を伝えるなど検察情報に基づく犯人視報道を行った。

 起訴された元主任検事の初公判が迫る中、人権と報道関西の会、関西マスコミ文化情報労組会議(関西MIC)ではシンポジウムを開き、パネリストとともに改めて厚労省事件の教訓点や報道の検証・あり方、さらには冤罪防止に向けた取調べの可視化などの課題について市民とともに考える。

犯罪報道と取調べの可視化~厚労省事件報道の教訓~
パネリスト
弘中惇一郎氏  弁護士、厚労省郵便不正事件の主任弁護人
神田剛氏   新聞労連・新聞研究部長(朝日新聞)
川上宏氏  共同通信記者(共同通信労組関西支部書記長)
コーディネーター
太田健義氏  弁護士、人権と報道関西の会世話人

2011年2月26日(土曜日)
13時半~17時(13時受付開始)
エルおおさか2F文化プラザ
大阪市中央区北浜東3-14

注目トピックス
・大阪都構想:「下部機関化が目的」 平松・大阪市長、特別区で反論 /大阪(毎日jp)
・かばん強奪、北区で続発 大阪(MSN産経ニュース)
・詐欺:架空投資話で2億円超詐取か 51歳主婦逮捕 大阪(毎日jp)